株式会社ミンテンテック

介護とテクノロジーの融合①

2025/04/14

介護とテクノロジーの融合①

 高齢化社会に対応するための介護支援ロボットの開発は、先進国を中心に世界中で進められています。高齢者の見守りや食事支援、歩行支援などの介護支援ロボットの一部はすでに販売されています。今回は日本と中国の介護支援ロボットの導入や開発の事例をご紹介します。
<日本>
 高齢化に伴う労働人口の減少により、介護労働者の不足が深刻な問題となっています。政府の財政事情や介護利用者の希望から、在宅での介護が推奨されています。
 そのような中で、日本では移乗支援、移動支援、排泄支援、見守り・コミュニケーションの分野において、介護支援ロボットの開発と普及が進められています。
 長野県佐久市では、地域医療と介護を密接に連携させて高齢者の生活を支えることで、在宅介護率が全国平均の2倍にあたる24%となりました。在宅支援策の一つとして、配膳ロボットが導入されています。高齢者が自立して食事を取ることをサポートしており、利用者の満足度は78%と高い評価を得ています。
 また、東京都内の高齢者施設では、音声対話型AI技術を活用した会話型ロボットを導入することで、高齢者の孤独感を軽減し、認知症予防にも役立てられています。
 さらに、最近の研究開発の例としては、介護とテクノロジーの融合が挙げられます。トヨタが以前から開発してきた、物を拾ったり持ってきたりすることができる生活支援ロボット「HSR」においては、人間による遠隔操作が不要となるデータ収集システムの開発が進められています。