中国医学では、熱中症は「暑邪(しょじゃ)」による気と津液(体内の血液以外の水分)の消耗と考えます。
具体的には、夏の高温・多湿の邪気が外界から体の中に侵入し、体内の気と水分が一気に奪われた状態です。
●熱中症予防に使われる主な漢方薬
・清暑益気湯(せいしょえっきとう) 熱を冷ましながら気を補い、体液を生む効果・・・夏バテ、食欲不振、だるさの解消に
・五苓散 (ごれいさん) 水分を行きわたらせて体液のバランスをとる・・・脱水傾向、頭痛、尿量減少の改善に
・白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう 熱を冷まし、不足した水分を補給する ・・・激しい口の渇き、脱水状態の改善に
●漢方の考え方を取り入れた日常生活
・冷たいもの摂り過ぎない・・・消化器系を冷やすと水分代謝が悪化するため
・スイカやキュウリなどを適度に食べる・・・熱を冷まし水を排出する効果がある
・少量の塩、梅干し、みそなどを摂取する・・・汗で失われる気や津液を守る